学資保険はいらない!教育費は「積立投資」で増やすべき理由と、損をしない解約方法

技術職の資産形成

子どもの将来を考えたとき、親として一番の不安の種になりがちなのが「教育費」ですよね。私も2人の子どもを育てていますが、日々、どのように教育費を作っていくか試行錯誤しています。

「子どもが生まれたら、とりあえず学資保険」というのは昔からの定番ですが、実は現代において、教育費の準備に学資保険は必ずしも必要ありません。今の時代、学資保険で固定するよりも、NISAなどを活用した「長期の積立投資」をおこなう方が、将来の資金をより効率的に増やせる可能性が高いのです。

「えっ、もう学資保険に入っちゃったよ…急いで解約しなきゃ!」

と焦った方も安心してください。実は、単純に解約して元本割れで損をするよりも、払済保険に変更するという裏ワザがあります。

この記事では、学資保険がいらない決定的な理由から、すでに加入している人が損をしないための最適な見直し方法までをわかりやすく解説します。無駄のない資産形成で、子どもへの備えを万全にしましょう!


学資保険が不要な理由:長期積立投資の方が利益が期待できる

「教育費=学資保険」というイメージが定着していますが、今の時代、資産を効率的に増やすという観点において、学資保険はベストな選択肢とは言えません。その決定的な理由は以下の3つです。

「オルカン」などのインデックス投資と比べて利回りが低すぎる

学資保険の最大のデメリットは、お金が増えるスピードが遅すぎることです。 現在、学資保険の返戻率(支払った保険料に対して受け取れる金額の割合)は、18年間積み立ててようやく105%前後になるものがほとんどです。これは年利に換算すると1%にも満たない非常に低い水準です。

一方で、世界中の株式に分散投資する「全世界株式(通称:オルカン)」などのインデックスファンドに長期積立投資をした場合、歴史的なデータから見ても年利数パーセント〜の成長が期待できます。15年、18年という長期にわたって複利(利益が利益を生む仕組み)で運用した場合、最終的な資産額には学資保険と比べて雲泥の差が生まれます。

手数料が不透明で「ボッタクリ」のような構造になっている

学資保険も、私たちが支払った保険料を保険会社が運用して増やしています。では、なぜあんなにも利回りが低いのでしょうか?

それは、私たちが支払う保険料の中から、保険会社の利益、人件費、豪華なパンフレット代、CMなどの広告宣伝費といった「莫大な手数料(経費)」がガッツリと引かれているからです。しかも、その手数料が具体的にいくら引かれているのか、契約者には一切見えないブラックボックスになっています。

自分でネット証券を開設し、優良なインデックスファンド(eMAXIS Slimシリーズなど)を直接買い付ければ、購入手数料はゼロ、維持管理にかかるコストも年間0.1%未満に抑えられます。わざわざ高い手数料を払ってまで、保険会社に運用を「外注」する必要はありません。

途中で解約すると「確実に元本割れ」するリスク

子育て期間中は何が起こるかわかりません。急な出費が必要になり、どうしても現金が必要になるケースもあるでしょう。 しかし、学資保険を満期前に解約した場合、手元に戻ってくるお金は支払った総額を下回る「元本割れ」になることがほとんどです。資金が長期間ロックされてしまう流動性の低さは、変化の激しい子育て世帯にとって大きなリスクです。

その点、NISA口座などを活用した投資信託であれば、必要な時に必要な分だけ、その時の時価で解約(売却)して現金化することができます。早期解約によるペナルティなどもありません。


具体例で比較!学資保険と積立投資、18年後のリアルな差

「学資保険より投資の方が増えると言われても、実際にどれくらい違うの?」と疑問に思う方のために、具体的な数字でシミュレーションしてみましょう。

今回は、子どもが0歳の時にスタートし、「月15,000円」を「10年間」支払い、18歳の大学入学時に受け取るケースで比較します。

パターンA:学資保険(返戻率105%)の場合

まずは、一般的な学資保険で10年間払い込み、18歳満期で受け取る場合です。最近の学資保険で比較的条件が良いとされる「返戻率105%(支払った金額に対して5%増える)」で計算します。

  • 18歳で受け取る金額:189万円
  • 増えた金額(利益):+9万円

18年間という長い時間をかけて資金を拘束されたにもかかわらず、増えたのはたったの9万円です。1年あたりに換算すると5,000円にしかなりません。

パターンB:積立投資(年利4%)の場合

次に、同じ金額をNISAなどの「投資信託(全世界株式など)」で運用した場合です。手堅い運用として「年利4%」で計算してみます。

10年間積み立てた後、追加の支払いはストップし、そのまま18歳まで(残り8年間)運用を続けたとします。

  • 10年経過時点(積立終了):約221万円(この時点ですでに学資保険の満期額を超えています)
  • 18歳で受け取る金額:約302万円
  • 増えた金額(利益):+約122万円

※金融庁のシミュレーション等を参考に複利計算(税引前)

驚愕の結果:その差はなんと「110万円以上」

結果を比較してみると、一目瞭然です。

比較項目学資保険(返戻率105%)積立投資(年利4%)
元本180万円180万円
18年後の受取額189万円約302万円
利益+9万円+約122万円

同じ「180万円」を支払ったにもかかわらず、18年後の結果には約113万円もの大差がつきました。

投資信託がここまで大きく増える理由は「複利」の力です。積立が終わった10年目以降も、増えたお金がさらにお金を生み出しながら8年間転がり続けるため、後半になればなるほど資産が雪だるま式に増えていきます

もちろん投資には「その時の相場によって金額が変動する(元本割れリスク)」という注意点はありますが、15年、18年という長期運用であれば、そのリスクはかなり低く抑えられます。


解約するより良い方法:払済保険への変更

「学資保険はいらないと分かったけれど、今解約すると元本割れして大損してしまう……」

と悩む方に、ぜひ知ってほしい選択肢が「払済(はらいずみ)保険」への変更です。

これは、これまでの保険会社の保障を完全にゼロにする「解約」とは異なり、損を最小限に抑えながら固定費を浮かせる賢い方法です。

我が家の場合、上の子が0歳の時に10歳までで200万円分を払い込む学資保険を契約していましたが、子どもが7歳半の時に払済保険に変更しました。その月から支払いはストップしましたが、それまでに払い込んだ約150万円分が、子どもが18歳のときに満期金として受け取れる状態になっています。

途中解約で元本割れが大きい時に圧倒的に有効

学資保険は、加入してからの期間が短いほど、解約したときに戻ってくるお金(解約返戻金)が少なくなります。下手をすると、これまで払った金額の半分近くしか戻ってこないケースもあり、これでは大損です。

そこで「払済保険」の出番です。払済保険とは、「これ以上は保険料を支払わないけれど、これまでに支払った保険料をベースにして、保険をそのまま継続する」という仕組みです。 これを選べば、毎月の保険料の支払いはその時点で完全にストップします。

そして、これまでに払い込んだ分の資金は保険会社に据え置かれ、満期を迎えたときに「減額された満期保険金」として受け取ることができます。中途解約のように「今すぐ元本割れを確定させる」必要がないため、損を最小限に抑えることができます。

「保険としての機能」は形を変えて残る

完全に解約してしまうと、万が一のときの保障などはすべて消滅してしまいます。 しかし、払済保険に変更した場合、受け取れる金額こそ少なくなりますが、満期金や死亡給付金といった保険としての基本的な枠組みはそのまま残ります(※特約などは消滅する場合があります)。 「これまで払った分に応じたミニサイズの学資保険」として将来に引き継げるため、精神的な安心感もキープできます。

ただし、手元にすぐにお金を戻したい時は「解約」を選ぶべき

非常にメリットの大きい払済保険ですが、一つだけ注意点があります。それは、「満期が来るまで、お金は1円も手元に戻ってこない」ということです。資金はあくまで保険会社にロックされたままになります。

そのため、以下のような場合は払済ではなく「解約」を選ぶべきです。

  • 「これまで払った分を今すぐ一括で回収して、新NISAでの投資に回したい」
  • 「直近で急な出費があり、手元にすぐ現金が必要」

払済保険にすると、毎月の保険料の支払いが浮くため、その「毎月浮いたお金」をコツコツと積立投資に回すことができます。一方で、「今あるまとまったお金」を動かしたい場合は、多少の元本割れを覚悟してでも解約を選ぶのが正解になります。ご自身の家計のキャッシュフローに合わせて、どちらが最適か判断しましょう。


まとめ:不要な保険は止めて、無駄のない資産形成を

子どもの成長はあっという間です。これから10年、15年と本格化していく教育費の波に備えるためにも、早い段階で「なんとなく入っている保険」を見直すことは非常に大きな意味を持ちます。

見直すべきは、学資保険だけではありません。世の中には「不安だから」という理由だけで加入し、家計を圧迫している不要な保険が数多く存在します。例えば、過剰な医療保険や、貯蓄型と謳う生命保険などは、日本の優秀な公的保険制度(高額療養費制度など)や、自分自身の貯蓄・投資で十分にカバーできるケースがほとんどです。

家計の中から、こうした保険という名の「固定費のムダ」を徹底的に省いてみてください。そして、毎月数万円単位で浮いたお金を、NISAを活用してeMAXIS Slimのような低コストの優良インデックスファンドにコツコツと積み立てていく。これだけで、今後の資産形成のスピードは劇的に加速します。

保険の見直しは、最初は少し腰が重い作業かもしれません。しかし、不要なものを削ぎ落とし、合理的な仕組みを作ってしまえば、あとは自動的に資産が育っていくのを待つだけです。大切なお子さんの未来、そして自分自身の将来の選択肢を広げるために、今日から無駄のないシンプルな資産形成をスタートさせましょう!

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